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吉原手引草/松井今朝子

 

吉原手引草 (幻冬舎文庫)

吉原手引草 (幻冬舎文庫)

 

■あらすじ
名妓と謳われた遊女・葛城。身請けも決まり、幸福の絶頂にいたはずの葛城が突然失踪する。彼女の失踪の謎を突き止めるために、一人の男が当時の関係者たちに話を聞いて回る。
Wikipedia吉原手引草」 2015年6月16日 (火) 06:49 (UTC)より
kindleにて

 以前読んだ「吉原十二月」が衝撃的な面白さだったので購入!こちらも遊郭のお話とあって期待度がめちゃくちゃ高かったのですが、想像以上に面白かった~。江戸の義理と人情に花魁の矜持が加わってとても華やかで哀しくて暖かいお話でした。

全ての章が聞き込みされた人たちによる語りで構成されているんだけど、それぞれの視点や物の考え方や思惑が交錯して、ラストに行きつくまでものすごく楽しく 読めました。話の本筋はあくまでも「姿を消した葛城の行方」ではあるものの、周囲の人々の半生等も絡んできて、それぞれの人生論のようなものも垣間見えて とても面白かった。

同じ作者さんの本をいくつか買ったので、こちらを読むのも楽しみだ…!大事に読もう~