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オートマタ@新宿ピカデリー


映画『オートマタ』特別映像

■あらすじ
2030年代末に太陽のフレア光が増加したことで、地球は砂漠化が進行し、人口の99.7%が失われた。生存者は安全な都市網を再構築 し、過酷な環境で人類の手助けを行う原始的なヒューマノイドロボット「オートマタ」(ピルグリム7000型)を開発した。オートマタには、生命体に危害を 加えてはならない、自他のロボットの改造を行ってはならない、という2つのプロトコル(制御機能)が設定された。当初は人類の救世主であるとされたが、砂 漠化の抑制に失敗したことから肉体労働に追いやられた。ある日、自己改造を行っているオートマタが発見され、保険調査員のジャック・ヴォーカンが調査に派 遣された。
Wikipediaオートマタ」2016年3月19日 (土) 16:38(UTC)より

 メッッッッッッチャクチャ面白かった!!

人口の9割が死滅した地球を舞台に、人に使役され管理されていたオートマタ達が人智を超えてし まったことにより始まる一連の出来事を描いた本作。オートマタ達は人間に一切危害を加えることができないよう作られているため、知能は人間を超えているの に人間に対して対抗は不可能…という設定ゆえ、常に弱者側。銃を向けられてもただ静かに撃たれて倒れて行くだけ。人間たちの振る舞いがあまりに横暴で、気 付けばオートマタ側に感情移入してしまった~。

壊れかけたオートマタの目からどろりとオイルが溢れるシーンだとか、オートマタが遊女のように使われる妖しげな歓楽街だとか、序盤から魅力溢れ過ぎてグイグイ引き込まれてあっという間の上映時間でした。

谷 を越えようとするシーンで、籠に乗ったオートマタがあと数メートルというところで狙撃される場面がすごく心に残っている…。あのオートマタの中では「この まま籠で運搬されて渡りきる可能性と、籠を捨てて飛んであちら側に渡れる可能性」を数値的に比較しただけかもしれないけど、馬鹿な人間としてはその行為に ひたむきさやせつなさを涙してしまうんだなぁ…。

あと、オートマタが主人公に「雨が降らなくなった理由がわかりました」というのだけど、一体どんな原因なのかと問われても「あなたには理解できません」と告げるシーンも、ごく短い台詞のやり取りなのにもの哀しくてとても印象に残っています。

新しい進化論のような映画でした。いやー面白かった。