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映画や本やおいしいものについて

奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ@YEBISU GARDEN CINEMA


映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』予告編

■あらすじ
パリ郊外のあるレオン・ブルム高校には様々な人種の生徒たちが在籍していた。新学期になり、歴史教師・アンヌは一番の落ちこぼれ学級を担当することになる。ある日、アンヌは諍いばかりの生徒たちに全国歴史コンクールへの参加を提案する。テーマを 「アウシュビッツか」と定めたアンヌに生徒たちは困惑するが、歴史を調べる内に徐々に真剣に取り組むようになっていき…。

日本人的感覚からするとフランスの高校生たちの見た目がすごく大人びていて全員20歳以上に見えてしまう…笑 それはもちろん人種の差でもあるのだけれど、少しスレた様子の彼らには内面的にも子供らしさは見られない。というのも、彼らのほとんどはいわゆる下層階級に属していて、貧困や人種差別や、そういう問題を目の当たりにしないと生きていけない状況にある。そんな状態で生き生きと素直に振る舞えるはずなどないわけで…。

そんな彼らがアウシュビッツについて知り、必死に考えて知ろうとしていく様は健気で真摯で、とても美しかったです。資料館の展示を食い入るように眺めていた瞳が印象的でした。みんなすごくきれいな目をしているのよ…。時に衝突しながらもグループワークを学び、「自分たちは落ちこぼれで何もできない」という思い込みから徐々に解放され、本来の明るさを取り戻していく… という流れの中で徐々に生き生きとしていくのがとても良かったです。

本の学校もこういう授業を増やしたらいいのになぁ。間違っていたらバツがつけられて点数が引かれて終わり、ではなくて、間違っていたら調べ直したり、誰かに指摘してもらって修正したり方向転換したり…の方が意味があると思うんだ…。間違い=悪いことで駄目なことで絶対 にしてはいけないこと、ってわけではないのにね。もちろん点数式の試験も必要だとは思うけど、議論やグループワークの時間ももう少し増やしてあげたらいいのになぁ…と思います。あとやっぱり、残酷な歴史だからと目と耳を塞ぐのは良くないんじゃないかなぁとも思ったり。

映画の本筋から少しずれてしまいましたが、日本に置き換えてそんなことを考えてしまいました。決して派手な作品ではないけれど、とても良い映画だったと思います。