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映画や本やおいしいものについて

アクロイド殺し/アガサ・クリスティ

 

アクロイド殺し (クリスティー文庫)
 

 

■あらすじ
村の大富豪・フェラーズ夫人が死亡し、医師のシェパードにより睡眠薬の過剰摂取が死因であると判定される。その夜、シェパードは村の名士・アクロイドに呼び出され、フェラーズ夫人が何者かに脅迫されていたと打ち明けられる。脅迫犯の名の記された手紙が送られてきたというアクロイドだが、その夜に刺殺され、手紙も消えてしまう。事件は迷宮入りかに思えたが、村に引っ越してきた変人の正体が名探偵・ポアロであることが判明し、推理を開始することに。

 
羽田詩津子訳の早川文庫版にて。年末に読んだ「そして誰もいなくなった」に続いて、2016年ラスト&2017年スタートともにアガサ・クリスティとなりました。年末年始に布団の中でぬくぬくと読むミステリは最高ですなぁ。

本作を読むのは十数年振り二度目。犯人は覚えていたのだけど、犯人以外は見事に何も覚えていなくて新鮮な気持ちで楽しめました。9割読み終えたあたりから一気に伏線を回収するのはお見事。犯人が分かっていても面白いってすごいなぁ。登場人物の小さな嘘(それも事件とは関係なさそうに見えるものばかり)をひとつひとつ紐解いていくことにより徐々に真実が明らかになる…という流れが爽快。憂いのあるラストも良いです。

これが90年前の作品ということが信じられないのだけど、1926年と言えば日本でも江戸川乱歩が台頭していた頃かと思うと、これらがリアルタイムで体験できるなんてミステリ的にはなんと幸福な時代だったのだろうかと…。

オチに関しては当時からフェア・アンフェア論争があったりしたようだけど、「登場人物の手記」という形で綴られているので、アンフェアとは言えないんじゃないかなぁ、と個人的には思っております。フェアかと言われると、それもウーン…という感じではあるのだけども。禁じ手のギリギリラインのすごいところを突いて来た作品だからこそ、未だに議論され続けるのではないかなぁ。

オリエント急行の殺人」も購入したのでこちらも楽しみです。もう終わってしまったけどアガサ・クリスティ半額セール有難かった!kindleはたまにこういうセールがあるので見逃せない。既に読んでしまった作品でも半額なら気軽に買えるし電書だと場所もとらないし、便利な時代になったなぁ。ありがたやありがたや。