sasame-goto.

映画や本やおいしいものについて

哭声/コクソン@UPLINK

www.youtube.com

■あらすじ
韓国の小さな村・コクソンの警察官・ジョング。ある日、村人が自分の家族を惨殺する事件が連続して発生する。犯人は目が濁り、体中に湿疹が現れ肌が爛れていた。そんな中、山の中に住む日本人の男に奇妙な噂があることを知ったジョングは、同僚と連れ立ってその男の家へと向かう。そこでジョングが目にしたのは、鬼のような男の姿だった。

 
※ネタバレ含みます

気になっていたのにことごとく上映時間が合わなくて見逃し続けていたコクソン、ようやくアップリンクで観れました!ジャンルは…何なんだろう。観終わった今でもわからない…。警察モノかな→サスペンスかな→ホラーかな→感染パニック系かな→コメディかな→ゾンビかな→やっぱりホラーかな→…何だったのかな???という感じ。予想外の展開が次々に起こりすぎて、本当になんだったんだろうこれ…。観終わった今になっても正直よくわかりません。

主人公の警察官・ジョングがなかなかポンコツで、ホラー映画のセオリーである「なんでそんことを…」を次々とやらかしてくれる様はある意味爽快でクスッと来てしまうほど。あいつ本当にいらんことばっかりする!疑惑の段階で激昂して犬まで殺してしまって、もう無事に生還するルートはなくなったなと思ったら案の定次々にえらいことが沸き起こり、バッドエンドへ全力で駆けて行きました。無茶しやがって…。

殺人を起こしているのはあくまでも村の人間で、作中に描かれる「呪い」に本当に効果があったのかは定かではありません。さらに、ジョングは何度も日本人の男に関連する幻影を見ていたことを踏まえると、ラストの鬼に変化するシーンも非現実であった可能性もあるし、もしかするとほとんどがジョングの見た幻だったのかもしれない。怪異は何もなくて、報道されていた毒キノコによる幻覚が原因だったのかもしれない。でも、あの男が人々を操っていたのかもしれないし、あの祈祷師かもしれないし、あの女かもしれない。疑心暗鬼になった男たちの目に「彼」や「彼女」がそう見えただけなのかもしれない…などと思い始めるとなんとも深い。

ところで日本人の男の家の裏でゾンビ的なサムシングと遭遇するシーン、画面の地味さと男たちの狼狽っぷりも相俟ってちょっとコントテイストになってしまっていたんだけど、あれは笑っていいシーンだったんだろうか…。笑
男A「ウワアアアアアアアアアアア(発見)」
男B「ウワアアアアアアアアアアア(気付く)」
男C「ウワアアアアアアアアアアア(殴りかかる)」
男D「ウワアアアアアアアアアアア(襲われる)」
隣の人「ン゙ッwwww(こらえてる)」
逆隣の人「…!(ビビってる)」
真ん中の私「…(審議中)」
みたいな状態になってすごくシュールだった。捉え方は人それぞれだな~と思いました!(うまくまとめたつもり)

あと、呪術バトルのテンションの高さがすごいと思った。すごすぎて語彙力が小学生になる。すごい。なんだあれ!?あの時、娘に呪いをかけていたのは日本人の男ではなくて祈祷師で、日本人はそれを止めようとしていた可能性もあるのかなぁ。そして、日本人の男も祈祷師もふんどしを使っていたのが気になる…。韓国のふんどし文化には疎いのですがというか大抵の日本人は疎いと思うのですが、ジョングの仲間がふんどしのことを「オムツみたいな下着」と形容していたので多分ふんどしの存在は知らないんだよな…?なんでわたしはこんなに真剣にふんどしについて考えてるんだろうな?ギップリャ!

いやもう本当に捉え方が無限大すぎて延々ぐるぐる考えてしまう。そもそも正解はあるのかないのかさえわからないよ。どうなんでしょうこれ。いろんな人の感想をお聞きしたいなぁ。

上映終了後、場内が明るくならなかったのが一番怖かったです。笑 これ絶対國村準が出てくる流れじゃないですか知ってる!今さっき見た!!

 

哭声 [DVD]

哭声 [DVD]