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メッセージ@シネマサンシャイン池袋


映画『メッセージ』本予告編

 

■あらすじ
地球上の12か所に巨大な飛行物体が現れた。政府や軍が対応に追われる中、言語学者のルイーズは飛行物体の中の生命体の言語を解読するよう依頼を受ける。謎の生命体と対面したルイーズは、彼らが使う言語の解読を始める。彼らが地球にやって来た理由とは一体何なのか。

 
※ネタバレ含みます

ある日突然地球にやってきた宇宙船と対峙する登場人物たちを描いた作品というと、パニックからのアクションからのヒューマンドラマ!感動!そして感動!みたいなものを想像してしまうのですが、そのどれにも当てはまらない淡々とした静かな作品でした。未知の生命体の存在を目の当たりにしてもその存在を受け入れて歩み寄り始めるというのがなんだか新しい。

言語と思考には密接な関係があるという説は大変興味深いのだけど(「虐殺器官」とか)、この作品もサピア=ウォーフの仮説に言及されてたのですが、そのあたりをストーリーに落とし込むとこうなるのかー。ヘプタポッドたちの言語を理解したことにより、思考の中での時間の認識(というのだろうか…)が変わって現在と過去に加えて未来が見えるようになるということ…なのだと思うのだけどよく読み取れていないかも。この設定、ややこしくも面白い。物語の合間に挿入されるルイーズと娘の思い出が過去の出来事ではなくこれから起こる未来のことだったとは思いませんでした。すごいなぁ。知的好奇心をビシバシ刺激されるよき作品でした。考えれば考えるほど面白い…!

宇宙船のデザインや構造もとても良かったー!ただ空に浮かぶだけの宇宙船・通称ヘプタポッドはさながら前衛芸術作品のよう。船内の大きな窓の感じや壁面の質感もも、瀬戸内あたりの美術館のような雰囲気があってビジュアル的にもとても良かったです。SFちっくな宇宙船も格好良いけど、より一層謎の来訪者感マシマシでした。内部がどうなってるのかとか、何がいるのかとか、まったく想像つかなかったもんなぁ。発想がすごい。ばかうけとか言われた監督がちょっとかわいそう…笑

 

あなたの人生の物語

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