ありがとう、トニ・エルドマン@新宿武蔵野館
■あらすじ
ドイツから単身ルーマニアのコンサルタント会社で働くイネス。ある日、仕事に追われる日々を送るイネスを心配した父・ヴィンフリートがやってきて、しばらく滞在することに。ユーモアを通り越して突飛な行動ばかりする父と折り合いの悪いイネスがなんとか父との数日間を乗り切ると、帰国したはずのヴィンフリートが妙な変装をして「トニ・エルドマン」と名乗って現れた。
※ネタバレ含みます
「ヒトラーへの285枚の手紙」と続けて鑑賞。愉快な変装(?)を繰り出すお父ちゃんになぞらえて、武蔵野館名物の水槽芸が冴え渡っておりました。
162分の長尺だったのですが、ストーリーはあっちへふらふらこっちへふらふら…となんともとっちらかった印象。お国柄というのもあるのかもしれないんですが、父親を取引先のパーティに連れていくというのはあちらでは珍しくないことなのでしょうか。しかもかなりラフな服装だったので、ドレスコード的にも大丈夫なのか!?と気になってしまった。真面目そうなのに何故かそういうところに頓着しないイネスもちょっと不思議な変わり者…という意味だったのか、そのあたり判断つかず、イネスというキャラクターがいまいち掴めなかった…。
インパクトのあるシーンが多かったなぁ。イネスが歌うシーンは物語としてとても意味があると思ったのですが、カップケーキのシーンがあまりにも意味不明すぎてポカーンとしてしまった。あと、裸パーティのシーンもすごい存在感だった。後輩ちゃんがとても可愛かったのだけど、素直すぎる脱ぎっぷりのよさもすばらしくキュートでした。
最後に出てくるアレは一体何だったんだ…と思ったんですが、ブルガリアの悪魔祓いの奇祭に使われるクケリという装束(?)だそう。なんでこれを選んだ…?冬の寒さや悪霊を追い出して春を迎えるための行事らしいので、娘を想う父親ゆえのセレクトだったのでしょうか。
まだまるで消化しきれていないので、いろんな方の感想や関連記事なんかを読み漁ってみようと思います。