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海のある奈良に死す/有栖川有栖

 

■あらすじ
自身の新刊小説の刷り上がりを確認するための東京の出版社へと赴いた推理作家・有栖川有栖。久し振りに会った同業者の赤星と会話を交わ すが、赤星は「海のある奈良へ行ってくる」と言い残して取材旅行へと旅立った。しかし後日、赤星は福井県の小浜で変死体となって発見される。赤星はどこへ 向かうつもりだったのか。そして「海のある奈良」とは一体何を指すのか。臨床犯罪学者の火村と共に謎に挑む。

 「暗い宿」「ダリの繭」に続いて3冊目の有栖川シリーズ。読む順番が良く分かってないんだけどいいのだろうか…。

ト ラベルミステリに民俗学的要素を加えていて、面白かったです。トリックはちょっと上手く行きすぎていてミステリとしてはどうかなという感じだったのです が、人魚絡みの民俗学的な流れはとても面白かったー。ただやっぱり肝心のトリックはあまり論理的でないかな…という感じ。ダリの繭の時もそうだったんだけ ど、やや強引なトリックの多い方なのかな?

とは言え見切ってしまうにはまだ早いと思うので、機会があったらもう何冊か読んでみたいなぁ。