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映画や本やおいしいものについて

ハドソン川の奇跡@新宿ピカデリー

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C・イーストウッド監督×トム・ハンクス主演『ハドソン川の奇跡』予告編

 

■あらすじ
2009年冬、ニューヨークのラガーディア空港を離陸したUSエアウェイズ1549便は、離陸から95秒後にバードストライクに遭い、エンジンが2基とも故障してしまう。管制官から最寄りの空港へ引き返すように指示を受けるが、機長のサレンバーガーは間に合わないと判断し、ハドソン川への着水を決断する。乗員乗客155人が全員生還したが、国家運輸安全委員会にかけられることになる。機長の判断は正しかったのか――。

2009年1月15日に起こったUSエアウェイズ1549便不時着水事故を映画化したもの。両エンジン喪失からわずか208秒の決断が乗客乗員全員の命を救ったという奇跡のような出来事を、イーストウッド監督とトムハンクス主演で制作。90分ほどの短い話で決して派手さはないけれど、丁寧に作り込まれた重厚な作品でした。

安全委員会の人々を機長たちの敵として描くことはせず、あくまでも公平に判断する機関として扱っていたのがとてもよかった。映画として表現する上で、善VS悪にするのが最も分かりやすい構図だと思われがちだけど、そういうところも真摯に作り込まれたとても良い作品でした。大袈裟にドラマティックに演出せずに観客の心を動かす手腕、おそるべし…。

機長の40年間のキャリアから判断した対応と、機械を使ったシミュレーションを比較するシーンは、史実を知っていても手に汗握ってしまいました。ちなみにこの作品、機体や救助ボート、そして救助隊やボランティアの人々、ニュースキャスターに至るまで、当時実際に関わった人々を本人役で多数出演させたのだとか。そのあたりもリアリティに繋がっていたのかなぁ。

安全員会の前にニューヨークの街を見つめる機長が、「もしもあの時街に墜落していたら…」という想像をするのだけど、ビルに航空機が突っ込む瞬間が大写しになるんですね。911以来こういったシーンは大作ではタブー視扱いされているのではと思ったけれど、1シーンとし描かれていてそこもまた凄いなと思いました。

映画では「遅れても災難よりまし」と書かれたフォーチュンクッキーのくじを教訓がてら持ち歩いていて、事故後にホテルでそれを見つめるシーンがあったんですが、実際の事故では海に沈んでしまった後に回収されて機長の手元に戻ってきたのだそうな。現実の方がドラマティックなこともあるのだなぁ…。

■関連記事

USエアウェイズ1549便不時着水事故 - Wikipedia

実際の事故のwikiページ。観賞後に目を通すと、細部に至るまで忠実に再現されていて感心してしまった。