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ホーンテッド・サイト@ヒューマントラストシネマ渋谷

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■あらすじ
新聞社に勤める記者・ジュリア。平穏に暮らしていたある日、姉一家が惨殺される。葬儀の後に姉の家を訪れると、事件の現場となった甥の部屋だけが取り除かれていた。謎を追う内、とある町にある屋敷の存在を知る。そこは、数々の殺人事件の現場となった場所を繋げて作られた館だった。殺人現場を蒐集し館を作り続ける老人の目的とは――?


※ネタバレ含みます

殺人現場を連ねた館、その創造主である謎の老人、閉鎖的な村、奇妙な住民たち…と、なんともそそられる要素満載の作品でした。月末に定時ダッシュという暴挙に出てまで鑑賞しに行った甲斐がありました。

「事故物件を繋ぎ合わせて君だけの最強のお化け屋敷を作ろう!」という部分がピックアップされがちだったので割と勢い任せの映画かと思いきや、そこに至るまでのストーリーが思いの外きちんと作り上げられていて驚いた。なんかよくわからんヤバイ物件に迷い込んでなんかよくわからんままワーワーキャーキャーブシュア!(血飛沫)みたいな話だとばっかり…笑

ゆえに、きちんとストーリーがあると思ってしまったのだけど、それは間違いでした…。肝心のオチがいまいち理解できなかったのだけど、こんな感じで良いのでしょうか。

  • ニューイングリッシュで過ごした子供時代に起きた火事を回避したジュリア姉妹(他の子供達は両親により生贄として捧げられた)
  • 月日が流れ、甥・チャーリーのドナー募集の記事により姉の居場所が知られる
  • 一家の惨殺(アリーが再び生贄として捧げた?館の中にあった手紙はこの殺人の時のもの?それとも過去の小学校の火事の時のもの?)
  • 館内でジュリアが殺される(アリーが再び生贄として捧げた)

なるほどわからん。鑑賞後にあーでもねえこーでもねえと語りたい気持ちになりましたが、安定のぼっち観賞ゆえ感想をググりながらとぼとぼ帰宅。しかし公開規模が公開規模のお蔭でめぼしい情報がまったく見つけられず余計にもだもだしてしまった。気になる~~~~!!!!!

捜査パートが長めだったので、最後にはアリーが事故物件デアゴスティーニ爺を屠って館を焼き払ってハッピーエンドかな、などと思っていたのですが甘かった。アリーの心情というか、行動の理由が知りたかったなぁ。映像を観ながら語っていたことが全てだったのか…。なんという救いのなさ…。

ジュリアの父親は二人の子供を逃がしたことにより街の人間(もしくはアリー?)に殺されたということで良いのだろうか。そのあたりに一切触れていなかった気がするので、最後の最後でパッパが助けてくれるのではなどと甘いことを思ってしまいました。

ホラー要素は思っていたより薄めです。エレベーターに乗ったジュリアの上で過去のエレベーター事故が再現されて血がじゃばじゃば垂れてくるシーンが良かった!あとはホーンテッドマンション的なぼんやりした霊なのであまり怖さやグロさはなかったかと。死の瞬間を繰り返す様は、怖いというより悲しかった。

設定や見せ方はすごく面白かったので、ただただラストの考察が知りたい…。誰か…!!

 

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