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背の眼(下)/道尾秀介

 

背の眼(下) (幻冬舎文庫)

背の眼(下) (幻冬舎文庫)

 

 @kindleにて。こちらの続き。

上巻での不可解な出来事や事件が繋げられて明らかになっていくのは読んでいて面白かったのだけど、事件の概要としてはとても辛くて後味が悪 い…。事実を明かすという意味ではスッキリしたのかもしれないけど、被害者にも加害者にもあまりに救いがなさすぎる…。

最終的に霊現象であること/ないことの線引きがそれぞれの事象に為されていたのがこの作品らしいなぁと。上巻で語られていた霊現象の分類が後半に活きて来ていて面白かったです。ともすればご都合主義になりそうなのにフィクションラインの引き方が腑に落ちる感じだったからかな。骸の爪もこのシリーズらしいので、真備の今後も含めてどんな展開になるのか気になるところ。